沖縄県立芸術大学
音楽部&大学院(修士課程)音楽芸術科 シラバス

科目名:  琉球芸能史

科目区分: 必修科目/実技関連科目 各専攻共通科目

科目コード 授業科目名 単位数 学期 授業区分
(49115)
16263
琉球芸能史 2 後期 講義
受講年次 担当教員名
沖縄文化コース・琉球芸能専攻1年次 その他の専攻2年次以上 ○金城 厚・遠藤美奈
■授業概要
琉球の芸能がどのように生まれ、日本や中国からどのように影響を受けて変化してきたか、国家と、あるいは社会・経済とどのような関係をもってきたか、また、そこに一貫する思想(琉球の心)は何であったかについて、歴史的に理解することをめざす。
■学習目標
芸能史上重要な出来事の年号を暗記していること。
芸能史上重要な出来事の意味と内容を理解していること。
歴史を踏まえて、現代の芸能家としての自己の生き方について、しっかり考えること。
■授業計画・方法
後学期のうち、前半9回は金城が、15世紀から19世紀までの芸能史および音楽について、後半6回は清村が、18世紀から20世紀までの組踊・舞踊について担当する。

(金城担当分)
1.音楽・芸能の「歴史」とは何か。琉球芸能のはじまり(オモロの世界)
2.冊封・進貢のはじまりと琉球文化。古代国家と音楽
3.三線の伝来と変容 中国〜琉球〜日本のかけはし
4.中国系の音楽 路次楽と御座楽、江戸上りと首里城の儀礼
5.御冠船躍りの歴史。入子踊りと端踊り
6.歌三線音楽の歴史。音楽家と社会
7.近代社会への移行期の芸能、民謡と古典音楽の成立
8.工工四の歴史と展開
9.歴史から見えてくるもの
(清村担当分)
10.芸能史の近代、芸能の近代化とは
11.明治期の芸能:商業化される琉球芸能―雑踊りの誕生。組踊から芝居へ
12.明治後期から大正:琉球歌劇の誕生
13.大正から昭和初期:沖縄芸能へのまなざし−沖縄芸能の本土公演。
14.戦後の琉球芸能−松竹梅劇団、芸術祭参加、芸能コンクール
15.沖縄芸能の文化財指定
■履修上の留意点(授業以外の学習方法を含む)
各自のノートに「本日のポイント」欄を設け、毎回、授業後の復習として箇条書きで記入しておくこと。適宜ノートのコピーを提出させる。
前半においては、重要な年号の暗記をとくに重視する。
■成績評価の方法・基準
試験およびレポートによる。必ず両方を受験・提出しなければならない。
前半部分については筆記試験で60点。重要な年号の暗記と、その歴史的意味を問う。
後半部分についてはレポートで40点。
■教科書・参考文献(作品)等
教科書
金城厚『沖縄音楽入門』音楽之友社。前半は、授業中に何度も参照するので、必ず持参すること。
参考文献(作品)
矢野輝雄『新訂増補 沖縄芸能史話』榕樹書林。全期を通じて重要な参考書なので、よく読むこと。
矢野輝雄『沖縄舞踊の歴史』築地書房(後半)
←戻る