科目コード | 授業科目名 | 単位数 | 学期 | 授業区分 | |
47281 | 琉球音楽論 | 4 | 通年 | 講義 | |
受講年次 | 担当教員名 | ||||
琉球古典音楽コース2年次 舞踊組踊コース3年次、 音楽学コース2〜4年次 |
金城 厚 |
■授業概要 |
この科目は、沖縄音楽の全体についての基盤的な知識を得るための科目である。 前期は民俗音楽――八重山・宮古・沖縄・奄美の島々で、人々が昔から歌い継いできた祈りの歌や仕事の歌、踊りの歌を紹介し、歌を支えてきた「こころ」を考える。 後期は古典音楽――歌三線の4つの様式を理論的にしっかりと把握する。また、舞踊や組踊と音楽との関係を考える。さらに、箏曲や、琉球王府の儀式楽としての路次楽・御座楽についても学ぶ。 授業の中では、単に音楽について知るだけでなく、今後の研究や演奏実践のなかで考えなければならない問題点を示して、学生諸君のさらなる研究への足がかりを提供したい。この講義で語られる知識は担当教員の最新の研究成果であり、従来の世間での通説と異なるところが多いので、十分注意して理解に努めてもらいたい。 |
■学習目標 |
前期は、島々に伝わる歌について、各ジャンルごとに歌詞の形式と内容、また音階やリズムなどの音楽的要素がそれぞれどのように違うかを簡潔なことばで説明できることを到達目標とする。 後期は、琉球古典音楽の4つの様式の特徴や互いの違いについて、歌詞の形式と内容、また音階やリズム、楽式構造などの点からそれぞれどのように違うか、授業で説明されたことをちゃんと理解していること、それらを簡潔なことばで説明できることを到達目標とする。 |
■授業計画・方法 |
前期 1. 大衆的音楽 民謡と新民謡 2〜5.八重山のアヨウ、奉納芸、ユンタ、トゥバラーマ、節歌 6. 宮古のクイチャー、長アーグ 7. 民謡の伝統とポップス 8〜12.沖縄の神歌、ウムイ・クェーナ、(王府オモロ)ウシデーク、エイサー、念仏 13〜15.奄美の島唄、八月踊り歌、歌掛けの技巧 後期 1〜4.御前風様式の歌詞と音楽構造、舞踊との対応 5〜6.昔節様式の歌詞と音楽構造 女踊と音楽構造の関係 7〜9.二揚様式の歌詞と音楽構造 組踊における音楽の用法 10. 口説様式の歌詞と音楽構造 11〜13.箏曲の歴史と調弦法の理論 14〜15.王府の式楽:王府オモロ、御座楽(御庭楽)と路次楽 |
■履修上の留意点(授業以外の学習方法を含む) |
自分のノートに「本日のポイント」欄を設け、毎回、復習として3〜5項目を箇条書きで記入しておくこと。 当該ページをコピーして翌週に提出すること。 |
■成績評価の方法・基準 |
前期末、後期末にそれぞれ100点満点の筆記試験を行い、評定の基礎点とする。また平常点として「本日のポイント」の提出に対して1回につき0.5点を加算する。前・後期の点数を平均して成績評価とする。 |
■教科書・参考文献(作品)等 |
□教科書 金城厚『沖縄音楽入門』音楽之友社。掲載資料を授業で使用するので、借り物でも良いので、毎回必ず持参すること。入手困難な場合は、予め担当教員に相談するように。 |
□参考文献(作品) |