科目コード | 授業科目名 | 単位数 | 学期 | 授業区分 | |
51009 | 鍵盤音楽史 | 2 | 前期 | ||
受講年次 | 担当教員名 | ||||
ピアノコース2〜4年次 | 大城了子 |
■授業概要 |
本科目は、鍵盤楽器のための音楽作品を手掛かりとして音楽史を概観する。バロック期周辺のチェンバロ以降、現代のピアノに至るまでの鍵盤楽器に焦点をあてて、その変遷を作品や作曲家もしくは演奏家、演奏習慣などの様式について検討する。これらを通して作曲家の作品の個人様式、創作の経緯、作曲家と社会の相関などについても考察し、新たな作品あるいは演奏解釈の可能性を探る端緒としたい。 |
■学習目標 |
ピアノコース学生にとっては、レパートリーの概要と理解を深めることを目的とする。その一方で、他専攻の学生にとっても鍵盤作品を通して音楽にかかわる歴史について考察するための好機としたい。 |
■授業計画・方法 |
講義進行は以下、項目順に進行する。各項目において、鍵盤作品と楽器の関連からその特質を検討する。半期の限られた枠ではあるが、可能な限り、過渡的な様式やその講義で中心となる作曲家と同時代の作曲家にも目を向け、鍵盤音楽の変遷を学びたい。また、履修生には講義内に任意の楽曲を演奏してもらい、その作品を事例として成立やその背景について考察、相互に意見を交換するディスカッションも設ける。これらの過程から作品や演奏について考察していく手段としたい。 1.ガイダンス。鍵盤の成立とオルガンおよびチェンバロの特質・機能の変遷。イギリスのヴァージナル音楽とフランスのクラヴサン音楽。舞踊組曲の概要。 2.バッハやスカルラッティの鍵盤音楽 3.ヴィーンにおけるクラヴィーアの変遷。ハイドンとモーツァルト周辺のピアノ作品。 4.ハイドンとモーツァルト周辺のピアノ作品。 5.ベートーヴェンのピアノ作品。 6.19世紀前半のヨーロッパピアノ音楽。 7.ショパンとリスト、シューマンの奏法の比較と音楽的特徴。 8.19世紀後半以降のヴィルトゥオーゾ・ピアニストとピアノ音楽。 9.ロシアをはじめとする各地のピアノ音楽 10.調性崩壊とピアノ音楽の諸相。 11.両大戦間のピアノ音楽。 12.日本におけるピアノ音楽受容と邦人作品。 13.第2次大戦後のピアノ音楽。 |
■履修上の留意点(授業以外の学習方法を含む) |
本科目は奇数年開講である。履修者は計画的に履修すること。 |
■成績評価の方法・基準 |
出席及び授業への積極的参加と以下のレポートを総合して評価する。 @講義内に任意の楽曲を演奏と概説(レポート発表) A学期末に提出するレポート(テーマ、様式などは講義中に指示) |
■教科書・参考文献(作品)等 |
□教科書 |
□参考文献(作品) 毎時、教員が資料を配布する。 講義中で参照する楽譜については各自で用意すること。 |