沖縄県立芸術大学
音楽部&大学院(修士課程)音楽芸術研究科 シラバス

科目コード 授業科目名 単位数 学期 授業区分
51255(52202) 管弦楽史 2 後期 講義
受講年次 担当教員名
音楽表現専攻 2〜4年次・音楽文化専攻 2〜4年次 向井大策
■テーマ
西洋音楽における管弦楽の歴史を概観する。
■授業の概要
管弦楽が豊かに発展を遂げた18世紀以降の管弦楽史の中で重要な役割を果たした作曲家とその作品とを取り上げ、音楽様式や楽曲形式、オーケストレーションなどの観点から、具体的に分析する。また、管弦楽の発展は、それぞれの時代の社会的・政治的背景、オーケストラや演奏会制度の発達とも密接に関わっている。音楽文化史的な観点から管弦楽史を俯瞰することによって、より広い歴史的・社会的文脈における個々の作品の意義や管弦楽の役割(機能)についても考察していく。
■到達目標
・西洋音楽における管弦楽の歴史の全体像を把握する。
・個々の作曲家やその作品が管弦楽史の中でどのような位置付けを持つのかを理解する。
・管弦楽における楽曲形式やオーケストレーションの技法的な発展について理解する。
・管弦楽史に関わる幅広い文化史的コンテクストを理解する。
■授業計画・方法
1. 導入:管弦楽の起源〜バロック時代
2. 古典派(1)公開演奏会と古典派オーケストラの成立
3. 古典派(2)交響曲の原理(ハイドンとモーツァルト)
4. 古典派(3)フランス革命の響き(ベートーヴェン)
5. ロマン派(1)標題音楽の発展(ベルリオーズとリスト)
6. ロマン派(2)巨大さへの志向(ワーグナーとブルックナー)
7. ロマン派(3)絶対音楽の展開(ブラームス、フランク)
8. ナショナリズム(1)「ロシア5人組」とチャイコフスキー
9. ナショナリズム(2)東欧・北欧のシンフォニストたち
10. 世紀転換期(1)マーラーとR. シュトラウス
11. 世紀転換期(2)ドビュッシーとラヴェル
12. 20世紀(1)新ヴィーン楽派
13. 20世紀(2)新古典主義
14. 20世紀(3)戦後の前衛音楽
15. 定期試験および解説・まとめ
■履修上の留意点(授業以外の学習方法を含む)
・令和2年度開講せず。
・講義で取り上げられる作曲家や作品について、図書館等の資料(楽譜、音源、音楽事典)を活用して予習と復習を行うこと。
・管弦楽史への関心を広げるために、普段の講義と並行して、参考文献に紹介するような音楽史関係の書籍を少なくとも1冊は読み込んでいくことが望ましい。
■成績評価の方法・基準
【方法】
平常点(40%)、定期試験(60%)。平常点は授業への参加状況、小テスト、コメントペーパー等の提出状況で総合的に評価する。
【基準】 到達目標を観点として、履修規程に定める「授業科目の成績評価基準」に則り評価する。
■教科書・参考文献(資料)等
教科書
授業で使用する資料は教員が配布する。
テキスト
教員の指示による。
参考文献
岡田暁生『西洋音楽史ーー「クラシック」の黄昏』(中公新書)
アラン・ルヴィエ『オーケストラ』山本省、小松敬明訳(白水社 文庫クセジュ)
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