科目コード | 授業科目名 | 単位数 | 学期 | 授業区分 | |
51294 | 詞章研究V | 2 | 前期 | 講義 | |
受講年次 | 担当教員名 | ||||
琉球芸能専攻2〜4年次 | 鈴木耕太 |
■テーマ |
組踊について詞章から考察する。 |
■授業の概要 |
沖縄の古典音楽や楽劇の詞章の基本をなすのは8・8・8・6音で構成される琉歌の短歌形式である。本科目ではこの琉歌形式になじみ、組踊詞章の韻律を体得し、組踊詞章の解釈が自力で出来るような知識と方法の習得をめざす。 初回から第2回までは組踊概説として、組踊のジャンル・作品・王府時代における上演などについて、例に則しつつ解説を行う。第3回からは組踊「執心鐘入」の詞章を音読し、詞章の語義・通釈・鑑賞について解説する。また、講義全体を通して表記と発音の関係などを示しながら、組踊の発音に慣れることをめざす。 なお、「組踊のゆかりの地めぐり」と題して、組踊の舞台となった場所を訪ねる日帰りの学外実習を行う。 |
■到達目標 |
・組踊についての基本的な知識を習得する。 ・組踊の詞章を自ら鑑賞し、正確な逐語訳および意訳をおこなう知識を習得する。 |
■授業計画・方法 |
必要に応じてパソコンによるプレゼンテーション、板書、音楽、映像、その他様々な資料を利用して講義を進める。 1.組踊についての概説@(組踊の歴史:1719年・1756年の冊封) 2.組踊についての概説A(組踊の歴史:1800年〜戦前期まで) 3.組踊の詞章解釈「執心鐘入」@(着付・配役) 4.組踊の詞章解釈「執心鐘入」A(若松の出羽〜あるじ女との問答) 5.組踊の詞章解釈「執心鐘入」B(あるじ女との問答〜末吉の寺) 6.組踊の詞章解釈「執心鐘入」C(寺の小僧達の問答) 7.組踊の詞章解釈「執心鐘入」D(鬼女変化の場〜「いのり」) 8.組踊の詞章解釈「執心鐘入」E「執心鐘入」まとめ 9.組踊の詞章解釈「護佐丸敵討」F(着付・配役) 10.組踊の詞章解釈「護佐丸敵討」G(あまおへの出羽〜二童の出羽) 11.組踊の詞章解釈「護佐丸敵討」H(母と二童の別れの場) 12.組踊の詞章解釈「護佐丸敵討」I(あまおへの春遊びの場) 13.組踊の詞章解釈「護佐丸敵討」J(あまおへの春遊びの場〜仇討) 14.組踊の詞章解釈「護佐丸敵討」K「護佐丸敵討」まとめ 15.組踊の詞章解釈 まとめ 定期試験もしくはレポートを実施する。 |
■履修上の留意点(授業以外の学習方法を含む) |
履修にあたって、組踊の台本をあらかじめ音読できるようにしておくことが望ましい。予習として折口信夫の論文「組踊り以前」(『校注 琉球戯曲集』所収)を読んでおくこと。また、『校注 琉球戯曲集』所収の「執心鐘入」「護佐丸敵討」を読んでおくこと。 |
■成績評価の方法・基準 |
【方法】 平常点(20点)、コメントペーパー・および課題(20点)、学期末レポート(60点)で評価する。 |
【基準】 到達目標を観点として、履修規程に定める「授業科目の成績評価基準」に則り評価する。 |
■教科書・参考文献(資料)等 |
□教科書 講義用レジュメや資料を配布する。 |
□テキスト なし |
□参考文献 『校註 琉球戯曲集』(復刻版)伊波普猷 榕樹書林 1992年 |