カリキュラム

油画カリキュラム

1年次

【絵画基礎】前期(油画・日本画)
デッサン及び絵画等の基礎実技を通して、基礎的造形力を養うことを目的としています。また、写真・パネル実習の他、専攻独自の基礎的な実習も交え、それぞれの専門性に繋げていけるように配慮されています。


【油画1】後期
 油画1では絵画表現基礎として基本的なデッサンの修練と同時に表現として独立したドローイング、および油画制作をとおして、観ること、描くことを自らの資質と感性で確認します。また素材の面から油画のメディウム、水性絵具など基本的な組成の処方をとおして絵画表現におけるメディウムと発色の関係を学びます。また四つの版形式(凹凸孔平)の中から凸版実習(水性木版)を設け、版を介して行う間接的な表現の特性について学びます。これらを基本的なテーマ(課題)をとおし取り組みながら、表現者としての自己を見つめていきます。また制作と同時に定時のディスカッションでは共に互いの絵画表現について考える〈場〉を持ちます。

●ドローイング研究、凸版実習、自由制作


2年次

【油画2】前・後期

 油画2の授業は油画1に続く絵画表現基礎と位置づける。この授業でのねらいは絵画を素材の面から考えることに重点を置き、オーソドックスからモダンアートテクニックまで技法材料を創作者の観点から検証し、基底材(支持体)、素材、道具の改良と創意工夫、絵具や絵具以外の素材を含めた徹底研究を通し、「描くこと」と「創ること」両面から絵画表現の可能性を探求する。

また、版画実習として四版種の中から凹版を行い、それぞれの版形式の特性を学びながら版表現から創作の可能性を考える機会を持つ。
●ドローイング・コミュニケーション、素材研究、凹版実習、素材研究、古美術研究旅行


3年次

【油画3】前・後期

 3年生の1年間は、自己の表現メディアを様々な試みの中から納得して作り上げる最も重要な1年間です。そのカリキュラムは将来の表現活動を培ってゆく上で、その土壌となるべき大切な要素をもった制作実習Aと自主的に作品制作を行ったり、ドキュメンタリーや映画等の映像作品や展覧会鑑賞などを元に、相互にディスカッションをしながらコミュニケーションを深めてゆく実習Bの二つの要素から成り立っています。
※年間カリキュラム参照
作品制作とディスカッションによる試行錯誤を繰り返しながら、美術と社会(地域)との関係、創作活動の社会的役割なども視野に入れて授業を進めます。

●油画3-1(自己表現メディアの開拓と創作)、創作研究1(ドローイング制作)、創作研究2・4( ミクストメディア研究 )、創作研究3(孔版実習)●油画3-2(自己表現メディアの展開と自主制作)創作研究5(アートパフォーマンス・映像による身体表現 )、創作研究6(進級展へ向けた自主制作)


4年次

【油画4】前・後期

 これまで暖めてきた自分のテーマを確認し、4年間の集大成として卒業作品を制作、卒展において展示します。最終目標は卒業作品ですが、そこに至るまでのプロセスは重要です。一年間を前・後期に分けて取り組み、それぞれに中間審査を設けます。 前期始め「ドローイング・コミュニケーション」は、卒制との関連で課題を設定し、ドローイングによるウォーミングアップと展示(他学年との合同展)を含めた取り組みを行います。その後、前期後半、卒業制作へ向けた初期的なプランニングと試作を行い、前期成果として作品を提出します。後期10月は「卒制プレゼン月間」とし、本制作へ着手するための最終的なプランニングと試作を行う。その際、教員との意見交換を図り、展示空間や方法論についてプランを練りこんでいき、その後、各自、本制作に取り組みます。 この授業は各自のプランニングを元に段階を踏んで取り組まれるものです。所定のディスカッションでは制作の実践と作品に則して油画全教員が多面的な指導体制をとります。卒展の展示スペース、図録作成、広報活動などについては授業の一環として共通造形センターの指導の下で準備し、全専攻で委員会(図録、展示、広報)を組織し、教員・学生の共同体制で取り組んでいきます。

●ドローイング・コミュニケーション、試作1・2、卒業制作


授業風景など

油画Ⅳ ディスカッション 油画Ⅱ 油画Ⅲディスカッション 油画Ⅲ 油画2・3年 ディスカッション 1年造形基礎 ドローイング展ギャラリートーク 油画Ⅱ 写真実習 油画Ⅳ ディスカッション 油画Ⅱ ディスカッション