科目コード | 授業科目名 | 単位数 | 学期 | 授業区分 | |
44123 | ピアノ重奏T | 1 | 前期 | 実技 | |
受講年次 | 担当教員名 | ||||
ピアノコース1年次 | ○小沢麻由子、小杉裕一、ピアノコース非常勤講師 |
■テーマ |
連弾作品を通して合奏の基礎的奏法を習得する。 |
■授業の概要 |
同一楽器の最小アンサンブルにおける連弾において、奏者による音色やタッチ、響きの差異を平均化し、まとまった音楽表現を実現するように学習する。フレーズの開始等を相手の手を見てピンポイントで合わせるのではなく、音楽上の呼吸をそろえることが重要である。 |
■到達目標 |
・呼吸をそろえ、アンサンブルの基本的アインザッツを合わせることを目標とする。 ・自己の音楽表現を、他者の演奏に合わせて、一つの演奏解釈に確立させるよう学習する。 ・試験における成績評価は、ペアとして一つの音楽作品としての完成度が尺度になる。 |
■授業計画・方法 |
1.入学前の連弾の経験の有無によっても異なるが、全ての合奏の基本となるアンサンブルの合わせ方等を 具体的に提示し、個々の習熟度に応じての基礎的な連弾曲を課題とする。 2.曲やフレーズの開始時における、アインザッツやブレスの合わせ方を学習する。 3.フレーズの終わり方や、テンポの変わり目の合図の方法等を学習する。 4.セコンドやプリモとの和声的な響きに応じたペダル使用について学習する。 5.ディナーミクのバランスや音色の統一感について学習する。 6.難易度の少し高い曲を提示し、音楽表現を意図した演奏を研究する。 7.両者の手の高さや演奏する手の前後の位置について、お互いの邪魔にならないよう調整する。 8.立体的な音響像を作り上げるために、相手の演奏を含めて客観的に聞く訓練をする。 9.最終的に目標とするテンポ設定を研究し、幅広い音楽表現の可能性についても模索する。 10.相手の演奏を聞きながら、アンサンブルとして成立する範囲の中での自己表現を試みる。 11.プリモの左手とセコンドの右手の間で連続するパッセージの奏法を研究する。 12.一つのペダルの中での響きをよく聴いて、バランスよく鳴らせる技術を研究する。 13.作品としての演奏解釈を確立させるように研究する。 14.ハーモニーを成立させるだけのパッセージと、旋律やバスの音色とを分ける研究を行う。 15.試験で演奏する連弾曲の、最終的な音楽表現や演奏技術について確認する。 定期試験を実施する |
■履修上の留意点(授業以外の学習方法を含む) |
計画的に個人練習、合わせ練習を行うこと。 |
■成績評価の方法・基準 |
【方法】 試験を兼ねた学習発表会において、アンサンブル力(25%)、音色の統一感(25%)、バランス(25%)、音楽性(25%)等について、担当教員全員が総合的に判断した審査結果を基に成績評価する。 |
【基準】 到達目標を観点として、履修規程に定める「授業科目の成績評価基準」に則り評価する。 |
■教科書・参考文献(資料)等 |
□教科書 教員の指示による |
□テキスト 最初の連弾曲は担当教員が準備するが、2曲目からは学生が準備する。 |
□参考文献 「ピアノの連弾のための6つの小品」ラフマニノフ著 全音楽譜出版社 他 |