科目コード | 授業科目名 | 単位数 | 学期 | 授業区分 | |
44124 | ピアノ重奏U | 1 | 後期 | 実技 | |
受講年次 | 担当教員名 | ||||
ピアノコース1年次 | ○小沢麻由子、小杉裕一 |
■テーマ |
・2台ピアノ作品を通して合奏の発展的奏法を習得する。 |
■授業の概要 |
同じピアノ同士でも楽器の特性や各自の奏法も異なるので響きをまとめ、統一した演奏解釈での音楽表現を具現化できるよう学習する。タイミングを合わせるのではなく、それぞれのフレーズの呼吸を感じ、統一感と対比を併せ持つ演奏技法を研究して、演奏作品として舞台上で表現する。 |
■到達目標 |
・相手の手が見えないので音楽上のブレスを合わせることも目標とする。 ・ピアノ同士でも各自のタッチや音色が異なるので、響きをまとめることも目標とする。 ・学内演奏会(試験んを兼ねる)における成績評価はペアとして一つの音楽作品としての完成度が尺度になる。 |
■授業計画・方法 |
1.連弾の演奏技術の習得をふまえて、2台ピアノ作品と演奏パートを検討し決定する。 2.先ず、拍子やリズムを合わせて演奏するためのアインザッツの方法を学習する。 3.合図のタイミングでなく、フレーズを意識してテンポ内でのブレスの深さや速さを研究する。 4.記譜された全ての音符を音楽の流れを硬直させずに確実に合わせる演奏技法を学習する。 5.お互いの奏者や楽器の向きが異なるため、鳴り方やバランスにも気を配る奏法を研究する。 6.アンサンブルを崩さないよう気を付けて、完成時のテンポに近づけての演奏を模索する。 7.演奏作品の楽曲分析や作品の時代背景を研究し、作曲家の意図を読み取る学習を行う。 8.2台ピアノの響きを客観的に聞く能力を向上させ、自己中心的演奏に陥らないよう学習する。 9.音色やタッチを合わせてそろえるだけでなく、立体的な音響像も組み立てる研究を行う。 10.音楽作品として大きく捉えた演奏解釈をまとめ、完成度の高い演奏を目指して学習する。 11.お互いの間を行き来するパッセージの連続する演奏を、滑らかになるように研究する。 12.一つのペダルの中での響きをよく聴いて、バランスよく鳴らせる技術を研究する。 13.相手の音楽を感じながら、バランスを考慮した演奏作品として成立するよう研究する。 14.メロディーやバス以外の目立たないすべてのパッセージを丁寧に演奏するよう学習する。 15.試験を兼ねた学内演奏会で演奏する2台ピアノ作品の最終的な完成度について確認する。 定期試験を実施する |
■履修上の留意点(授業以外の学習方法を含む) |
計画的に個人練習、合わせ練習を行うこと。 |
■成績評価の方法・基準 |
【方法】 試験を兼ねた学習発表会において、アンサンブル力(25%)、音色の統一感(25%)、バランス(25%)、音楽性(25%)等について、担当教員全員が総合的に判断した審査結果を基に成績評価する。 |
【基準】 到達目標を観点として、履修規程に定める「授業科目の成績評価基準」に則り評価する。 |
■教科書・参考文献(資料)等 |
□教科書 教員の指示による |
□テキスト 当初は楽譜を担当教員が提示するが、2回目からは学生が準備する。 |
□参考文献 「組曲第2番」ラフマニノフ著 ブージー&ホークス社 他 |