科目コード | 授業科目名 | 単位数 | 学期 | 授業区分 | |
48223 | 音楽組織論 | 2 | 後期 | 講義 | |
受講年次 | 担当教員名 | ||||
全専攻2〜4年次 | 谷本裕 |
■テーマ |
実演活動に関わる多様な芸術・芸能組織における意思決定の仕組みを学ぶ。これら多様な意思決定に将来、主体的に携わるための適切な考え方を習得する。 |
■授業の概要 |
組織というものは元来、活動の理念や目的を持ち、その実現に向かって経営が行われる。この授業では、音楽や舞踊などの実演活動に関わる様々な芸術・芸能組織の経営・管理の状況を見る。これら組織の多くは非営利であり、利益をあげることを第一義的な目的とは位置付けていない。つまり企業などの営利組織とは異なる特性を持つ(しかし、もちろん一定の収益をあげることも必要である)。こうした特性を念頭に置いたうえで、それぞれの組織における、芸術上の、また経営上の意思決定が一体、どのように行われているかを学ぶ。そこにはリーダーシップやフォロワーシップ、パートナーシップといった様々な協働の姿が見られる。組織の内外を切り結ぶ、さまざまな事例も取り上げながら、組織と個人の関係を考える。 |
■到達目標 |
大学のディプロマポリシーに基づき、 ・さまざまな音楽芸能組織の、意思決定に関わる特性を理解する。 ・将来、こうした組織に所属したり、主導したりする立場に立つ際、いかなる見識や能力、センスが必要であるかを把握する。 ・現実社会における具体的な組織において、自己の個性を表出しながら協調性をも併せ持ち、多様な人々と協働するための専門的な知識と実践への手掛かりを身につける。 ・主体的に研究を継続し、社会の幅広い領域で活躍していくための能力を準備する。 |
■授業計画・方法 |
1.組織の定義・音楽組織の使命(ミッション) 2.音楽実演団体の組織 3.劇場・ホールの組織 4.芸術祭・音楽祭の組織 5.組織と個人 利害関係 6.意思決定システムとは 7.実演組織のリーダーを考える 8.組織の中の「仲介者」。その役割 9.リーダーシップ(1)フォロワーと動機付け 10.リーダーシップ(2)芸術面と経営面 11.パートナーシップ(1)組織の中の個人 12.パートナーシップ(2)小編成チームの意思決定 13.ユートピアとしての「責任共有のリーダーシップ」 14.組織のガバナンス 15.まとめ 定期試験は実施しない。課題をレポートで課す。 |
■履修上の留意点(授業以外の学習方法を含む) |
授業で取り上げるのは主に、西洋芸術音楽の団体や地域の芸能団体など芸術・芸能・文化の普及や振興に携わる組織で、その多くは主に非営利組織である。必要に応じ、企業・行政・スポーツなど多様な領域の組織についても触れる。履修生は、教官の講義内容を時に応じ、自ら専門とする実演組織などに応用しながら理解するよう留意を願う。 |
■成績評価の方法・基準 |
【方法】 (1)平常点40%(2)ミニレポート10%(3)レポート50% |
【基準】 到達目標を観点として、履修規程に定める「授業科目の成績評価基準」に則り評価する。 |
■教科書・参考文献(資料)等 |
□教科書 特になし。 |
□テキスト 田尾雅夫・吉田忠彦著『非営利組織論』有斐閣アルマ 2009年 ほか |
□参考文献 授業中、必要に応じ示す。 |