沖縄県立芸術大学
音楽部&大学院(修士課程)音楽芸術研究科 シラバス

科目コード 授業科目名 単位数 学期 授業区分
51225 声楽史 2 後期 講義
受講年次 担当教員名
音楽表現専攻 2〜4年次・音楽文化専攻 2〜4年次 向井 大策
■テーマ
声楽曲を中心としたバロック時代以降の西洋音楽史を概説する。
■授業の概要
令和2年度は、オペラを除く声楽曲ーー特に歌曲と合唱音楽を中心に、バロック時代以降の歴史を辿る。声楽史の中で、重要な役割を果たした作曲家とその作品を取り上げて、音楽様式や楽曲形式などの観点から具体的に分析を行う。また、声楽史の発展は、それぞれの時代の歴史的背景、宗教的・社会的制度との関係性、文学史の展開とも密接に関わっている。音楽文化史的な視点から声楽史を俯瞰することによって、より広い歴史的・社会的文脈における個々の作品の意義や作曲家の位置付けについても考察していく。
■到達目標
・西洋音楽における声楽の歴史の全体像を把握する。
・個々の作曲家やその作品が声楽史の中でどのような位置付けを持つのかを理解する
・歌曲、合唱音楽における楽曲形式や音楽様式について理解する
・声楽史に関わる幅広い文化史的コンテクストを理解する。
■授業計画・方法
1. 導入:声楽史を学ぶにあたって
2. 17世紀(1):情緒論と世俗的声楽曲
3. 17世紀(2):カトリックとプロテスタントーー宗教声楽曲の様式・ジャンルの確立
4. 18世紀(1):バッハの宗教声楽曲
5. 18世紀(2):カトリック圏における教会音楽
6. 18世紀(3):市民社会の成立とオラトリオの展開
7. 18世紀(4):歌曲文化の成立
8. 19世紀(1):芸術歌曲の展開(ドイツ)
9. 19世紀(2):芸術歌曲の展開(ドイツ以外)
10. 19世紀(3):ロマン主義の時代における宗教声楽曲
11. 19世紀(4):市民社会と合唱文化の発展
12. 20世紀(1):モダニズムの時代における芸術歌曲
13. 20世紀(2):前衛音楽における新たな声楽表現の開拓
14. 20世紀(3):日本における声楽曲の展開ーー西洋音楽と日本語のはざまで
15. まとめ
■履修上の留意点(授業以外の学習方法を含む)
・講義で取り上げられる作曲家や作品について、図書館等の資料(楽譜、音源、音楽事典)を活用して予習と復習を行うこと。
・声楽史への関心を広げるために、普段の講義と並行して、授業で紹介する音楽史関係の書籍を読むことを推奨する。
■成績評価の方法・基準
【方法】
平常点 40点、レポート 60点。平常点は授業への参加状況等で総合的に評価する。
【基準】 到達目標を観点として、履修規程に定める「授業科目の成績評価基準」に則り評価する。
■教科書・参考文献(資料)等
教科書
授業で使用する資料は教員が配布する。
テキスト
教員の指示による。
参考文献
授業中に紹介する。
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