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開鐘とは、琉球王国時代に三線の名器に与えられた尊称である。 五開鐘・十開鐘があり国王や王朝貴族が重宝したという。 その由来は、夜明けのあけむつ(午前6時)につく寺の「百八の鐘」のことを開静鐘といったことから名付けられた。 その音色ははるかかなたまでよく響きわたり、聴く者を魅了し、共鳴させたという。 1803年に即位した尚灝王の琉歌に「世界や暗闇かおぞむ人もをらぬ、やがて開静鐘ぬなゆらやすが」とある。 外国船が沖縄に姿を見せはじめ、開国が目前に迫っているのに誰も気づく者がいないと嘆いている。 卓越した感性の持ち主である。 本学も開鐘のごとく沖縄の未来を切り拓き、世界に向かって飛躍していく拠点になることを願い、情報発信源たる広報に「開鐘」というタイトルを付した。