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彫刻専攻

次世代の表現者になるために 自らの手で作る力を学ぶ

専攻概要

アドミッションポリシー

彫刻専攻では、将来、彫刻を中心に造形芸術の様々な分野で活躍し社会に貢献できる作家、教育者などの専門家になれる人材の育成を目指します。そのために、学部アドミッションポリシーを基本に、基礎的な観察力、造形力、立体表現能力を備え、自己を深く見つめ自然や社会との関係を思索し、何よりも造形行為と自己の将来を肯定的に重ね合わせることのできる人を求めています。

カリキュラムポリシー

将来、専門家として創作活動を行うに必要な基礎学修の中で、個性の伸長を期して主体性・独創性を重視した教育を行います。また、学内外での実践的、体験的プログラムにおいて、学生の社会性と協働精神の育成を図ります。

彫刻専攻の教育課程は、導入から専門教育まで単に造形技法の修練のみにとどまらず、将来にわたって自ら主体的にテーマを見出し、独創的な表現の探求を続けて行くための基礎的な能力育成を目的としており、学部カリキュラム・ポリシーを基本に、教養・専門、実技・理論教育を一体的、総合的に捉えています。学修成果は、学習目標の達成度を基準に、課題等の成果物とそれに至る試行、造形思考の深さ、説得性などによって総合的に評価します。

教育課程の概要

彫刻専攻では、学生個々の創造能力育成に主眼を置き、1年次から3年次前学期を通して塑造、石彫、木彫、金属、鋳造、テラコッタ等の基本的な技法と理論を修得します。また、古典から近現代にいたる彫刻とその周辺の歴史を学びつつ、3年次後学期から自己のテーマに基づいて、より実践的な展示発表を前提とした制作を行い、4年次では、前・後学期ごとに明確な計画を立てて制作し卒業作品とします。

卒業生の8割は大学院へ進学しています。

教育環境

彫刻専攻の教室・アトリエは1年次から大学院まで、学年を越えた共通の学習・制作の現場となっており、下級生は上級生との交流の中で多くを学ぶ環境にあります。

また、大学の社会の関わりを実践的に学ぶため、市町村との共催による学外での演習、展覧会、シンポジウム等を行い、さらに広く国際的な視野を培うため、海外の芸術大学や卒業生の留学先等との国際交流を積極的に進めるなど、活気に満ちた教育環境づくりに専攻を挙げて取り組んでいます。

彫刻専攻の必修科目

  • 彫刻I〜IV
  • 古美術研究
  • 構成
  • 絵画(彫)
  • 工芸(彫)
  • 彫刻特論I・II
  • デッサン
  • 鍛造・鋳造
  • デザイン (彫)
  • 美術解剖学I(骨)
  • 彫刻史

教員からのメッセージ

[写真]教授 松本 隆

特色ある文化、雄大な自然…この沖縄という地で芸術を学ぶ利点は、他では経験できない環境にあります。植物が環境によってその育ち方が変わるように、沖縄の環境は、学生の感性や発想に大きく影響することでしょう。

授業では基礎的な実習から、専門的な素材による個々の表現に至るまで、少人数制による指導体制によって、個々が潜在的に持つ能力を最大限発揮できるようサポートします。今日では、彫刻も多様化の時代に突入し、様々な表現が生まれつつあります。アジア、そして世界といった国際的な視野も見据え、これからの彫刻を共に探求しませんか。

教授 松本隆


講義風景・学生作品

卒業生の声

[写真]片山 惠輝

片山 惠輝(かたやま・よしき)

出身地 滋賀県
職業 (公財)美術院 技師
2005年 彫刻専攻卒業
2011年 おもいでのアトリエ展(当蔵旧キャンパス) 出品
2015年 寺と風景〜長善寺に山岸遼士展〜(滋賀県/長善寺)協力出品

在学中は様々な素材で彫刻を製作し、その楽しさや難しさを学びました。特に魅力を感じた木彫は日本古来から伝わる仏像を自身の制作の参考にすることもありました。しかし、制作中は造形力・精神力・技術力等々の面で自身の未熟さを感じることも多々ありました。そこで私は日本古来の木彫(主に仏像などの文化財)の修理に携わり、仕事をすることで自身の成長に繋がればと思い現在の職業に決めました。

就職して15年以上経ち、今は文化財修理の奥深さや難しさを実感することが増え、経験・知識・技術・失敗時の対処等々の重要性を日々学びながら仕事をしています。そんな中、修理作業する上で必要な彫刻作業や団体作業での協調性等は本学で学んだ要素も多く、今でも自身の活動の大きな支えとなっています。

私はまだまだ半人前ですが、この修理をするという行為で地域活性に役立てることを願っていて、少しでも多くの人にこの仕事のことを伝え続けていきたいと思います。

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