感性を磨き、新しい伝統文化を創造する
1年次から2年次前期まで美術全般を幅広く学ぶことで工芸専攻の基礎力を養うと同時にエ芸専攻の4分野(染・織・陶芸・漆芸)の実習を通し、工芸制作の基礎を学びます。
2年次後期からは4分野に分かれ、専門的に素材の知識、技法や表現を3年次まで学び、学部の集大成として4年次の卒業制作へと進みます。
沖縄は全国的に見ても工芸が盛んな場所です。多彩で美しい紅型染、紙や紋織など多様な織物、掻き落としで描かれた魚文の陶器、独特である堆錦加飾の漆器は、沖縄の文化と風土の中で育まれてきました。工芸専攻では、それぞれ四つの分野を学ぶことができます。自然豊かな環境で、伝統の中から現代的な独自の表現を見出し、現代の工芸作品を創りませんか。
全世界的なパンデミックは、私たちの生活に大きな変化をもたらしました。苦境の中から新たな展開が生まれると思います。一緒に新しい時代の工芸表現を目指していきましょう。
教授 名護 朝和
工芸専攻 専任教員一覧
染分野では、紅型に代表される型表現を基礎とした様々な染色技法を習熟することによって現代社会に発信・展開する力を身につける教育を主眼としています。紙漉・琉球藍研究を通して素材の知識を深め、型紙研究、着物制作において造形力を高めるカリキュラムです。
技術に裏打された創造性豊かな染色表現ができる人材育成を目指しています。
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織分野では、紙や浮織技法を用いた織制作をはじめ、沖縄特有の植物繊維の糸作りなど天然素材研究を行います。多様な専門技術や表現方法を学び造形表現への展開を図り、個性のある創作へと応用、展開を行います。
そして、織を通して沖縄の自然や文化、社会との関わりを模索し、自己の将来を明確に展望できる人材の育成を目指しています。
陶芸分野では、素材、思考、技術の3つのファクターの相互関係や連動性をカリキュラムの根幹として考えています。陶という可能性を秘めた素材を知覚することによって創造するという欲求が生まれ、それと連動するように思考が始まり、その思考を具現化させるために技術や造形力が必要となります。学部ではこの3つのファクターの相互関係や連動性の理解を促し、様々なカリキュラムを通して陶でできる多角的な表現力・造形力を養い、それを社会に対し発信できる人材の育成を目指しています。
漆芸分野では琉球漆芸の技法や表現を吸収すると共に、幅広く日本漆芸全体を学ぶことを基礎とした上で各自の個性を伸ばす教育を目標としています。様々なカリキュラムをとおして創作活動を実践していく専門性を習得することと同時に就職などの多様な進路にも対応し、現代社会に貢献できる「人間力」を身に付けることも目指しています。
創造の柱となる「素材・技法・表現」を3要素として「歴史・科学・社会」とリンクしながら総合的なバランスの良い教育を展開していきます。