本学は国際的視野に立った芸術家・研究者を育成するために、海外の大学と芸術・学術交流協定を結び、学部・大学院の優秀な学生を対象とした交換留学を推進しています。また、協定大学とは、展覧会や演奏会活動等を含めた研究者間の交流にも積極的に取り組んでいます。
姉妹校(7か国・地域11校)
2023年度は、本学の学生をミュンヘン造形芸術大学へ1名派遣しました。また、ミュンヘン造形芸術大学から2名、ブレーメン国立芸術大学から1名、ミラノ・ビコッカ大学から2名、国立台湾芸術大学から1名の留学生を受け入れました。
姉妹校への交換留学は、短期留学(半年~1年)の選択肢として、学生から高い関心が寄せられています。協定校への交換留学の場合、サポート体制が充実していると同時に、通常の私費留学などに比べて、いくつかのアドバンテージがあります。
例えば、留学中は休学ではなく、本学に在籍中とみなされるため、その期間は卒業までに必要な在学期間に算入されます。留学先で取得した単位は本学の単位として認定できる場合もあります。さらに授業料は、本学に納めるだけでよく、相手校への授業料は免除となります。短期間とはいえ、海外の大学で専門分野の知識を獲得するチャンスになりますし、現地での異文化体験や人的交流は、留学経験者のその後の修学やキャリアに大きなインパクトを与えています。
在学中に、積極的に海外からの留学生や留学した先輩と交流を深め、より多くの学生が海外留学へチャレンジすることによって、グローバルに活躍する人材へと成長してくれることを期待しています。
芸術文化学研究科 派遣大学:ミラノ・ビコッカ大学 (2023年2月~2023年6月)
本学や姉妹校の先生方のサポートのおかげで、留学前から現地の学生とコミュニケーションをとることができて、非常に充実したイタリア生活を送ることができました。授業に関しては、イタリア語で開講される授業を履修したため、非常に難しかったのですが、語学の授業は2nd semester開始前から4か月間に渡って開講され、大変ありがたく感じました。また、自身の博士課程の研究に関しても、トリノ考古学博物館にて古代の焼物に関する講座を受講したり、現地の友人の助けもあってTerra sigillataという陶器が盛んに生産された町にも調査に赴くことができ、その後の論文執筆に役立ちました。人に恵まれたからこそ実現した、素晴らしい留学体験であったように思います。
ミュンヘン造形芸術大学 受入専攻:美術工芸学部絵画専攻日本画コース (2023年10月~2024年3月)
那覇に着いて最初に撮った写真は、一本の木でした。私は花や植物、人々を通して沖縄を知ることができました。これは未知の国を知るための素晴らしい方法だと実感しました。当初、私は染料である琉球藍に焦点を当てたいと考えていました。沖芸大ではさらに、日本画についても皆さんが専門的な知識や道具を惜しみなく教えてくれます。とても感謝しています!フクギも琉球藍も染色用の色で、沖縄の文化に根ざしています。私たち人類につながる物語を伝える特定の土地の色や顔料は、アーティストとしての私の仕事においてとても重要な役割を担っています。
ミラノ・ビコッカ大学 受入専攻:美術工芸学部芸術学専攻 (2023年10月~2024年3月)
交換留学制度のおかげで、私は夢のひとつを叶えることができました。幸運なことに、日本に出発する前から沖芸大の学生と知り合うことができ、この新しい冒険への準備に役立ちました。ここでは主に日本語の授業を受けていますが、これは語学力の向上や卒論の執筆に大変役立っています。日本語と日本文化に関する知識と認識を深めることで、日本語からイタリア語への翻訳プロジェクトを完成させることができます。さらに、那覇での生活、新しい人々との出会いは素晴らしい経験です。親切な先生方や素晴らしい友人たちとの出会いに感謝しています。