芸術文化学研究科 派遣大学:ミラノ・ビコッカ大学 (2023年2月~2023年6月)
本学や姉妹校の先生方のサポートのおかげで、留学前から現地の学生とコミュニケーションをとることができて、非常に充実したイタリア生活を送ることができました。授業に関しては、イタリア語で開講される授業を履修したため、非常に難しかったのですが、語学の授業は2nd semester開始前から4か月間に渡って開講され、大変ありがたく感じました。また、自身の博士課程の研究に関しても、トリノ考古学博物館にて古代の焼物に関する講座を受講したり、現地の友人の助けもあってTerra sigillataという陶器が盛んに生産された町にも調査に赴くことができ、その後の論文執筆に役立ちました。人に恵まれたからこそ実現した、素晴らしい留学体験であったように思います。
ミュンヘン造形芸術大学 受入専攻:美術工芸学部絵画専攻日本画コース (2023年10月~2024年3月)
那覇に着いて最初に撮った写真は、一本の木でした。私は花や植物、人々を通して沖縄を知ることができました。これは未知の国を知るための素晴らしい方法だと実感しました。当初、私は染料である琉球藍に焦点を当てたいと考えていました。沖芸大ではさらに、日本画についても皆さんが専門的な知識や道具を惜しみなく教えてくれます。とても感謝しています!フクギも琉球藍も染色用の色で、沖縄の文化に根ざしています。私たち人類につながる物語を伝える特定の土地の色や顔料は、アーティストとしての私の仕事においてとても重要な役割を担っています。
ミラノ・ビコッカ大学 受入専攻:美術工芸学部芸術学専攻 (2023年10月~2024年3月)
交換留学制度のおかげで、私は夢のひとつを叶えることができました。幸運なことに、日本に出発する前から沖芸大の学生と知り合うことができ、この新しい冒険への準備に役立ちました。ここでは主に日本語の授業を受けていますが、これは語学力の向上や卒論の執筆に大変役立っています。日本語と日本文化に関する知識と認識を深めることで、日本語からイタリア語への翻訳プロジェクトを完成させることができます。さらに、那覇での生活、新しい人々との出会いは素晴らしい経験です。親切な先生方や素晴らしい友人たちとの出会いに感謝しています。
中国出身 受入専攻:芸術文化学研究科後期博士課程 (2014年)
中国から参りました呉 海寧と申します。言葉も気候も違い、距離的にはるかに離れている沖縄には、私にとってなぜか距離感を全然感じないのです。むしろ、初めてきたときから、ずっと一種の親近感を覚えています。
私は中学校から日本語や日本の文化に興味をもつようになり、高校卒業後に日本への留学を決心しました。日本の古い文献は漢文で書かれているように、日本と中国の、文学やさまざまな領域での共有文化につよく魅かれたため、学部で日本古典文学を専攻しておりました。2010年4月から県立芸術大学芸術文化学研究科の博士課程へ進学しました。
沖縄での留学生活はとても有意義で、専門知識の勉強以外、さまざまな人と出会い、いろいろな面での勉強ができ、自分自身にとっても大きな成長でした。留学経験によって、異文化を尊重する姿勢を持つようになり、また日本文化を専攻してきたことにより、異文化をしっかり理解できる自信を持つようになりました。日本、ことに沖縄の固有の歴史と文化に親しんできました。自らにとっては異文化である日本・沖縄の文化を一つの地域文化として尊重し、比較文化論的な視点から研究を進めております。
沖縄は、かつて琉球国として中国明、清との冊封関係にあり、独特な歴史や文化背景を持っています。しかし、古くから中国と盛んな交流をもった沖縄について、中国の人々はあまり知りません。そこで私は、沖縄の歴史や文化を中国の人々に伝え、互いの文化の共有意識をもたらせたいと思っています。そのために、博士課程では、もっと専門知識を習得し、自分自身の能力を高め、研究成果を積み重ねていきたいと考えています。
そして、日本、沖縄の文化を中国の人々へ紹介し、専門的な知識を伝播し、有意義な文化交流に貢献できる研究者を目指して頑張っていきたいと思っています。
ハンガリー出身 受入専攻:造形芸術研究科環境造形専攻デザイン専修 (2013年)
ヴェーグ・テオドーラと申します。ハンガリー出身です。
沖縄と私は、お互い引っ張り合っているようです。それはなぜか、自分自身もはっきり分かりませんが、面白い経験になっていますので、この「留学」という冒険について皆さんに話したいです。
最初に、沖縄の海に引っ張られました。海のない国から来たので海の魅力はとても感じています。 私は自然が大好きなので、ハンガリーにいるときはよく森に行きますが、沖縄に来てからは海に行きます。海にいると、海の近くにいると、大自然と会える気がします。
これは私の作品にも影響を与えています。そして、人に引っ張られました。たくさんいい人に出会えて、様々なことができました。たとえば、2009年日本語の先生にお世話になって、日本語で詩(琉歌)を書きました。その詩は留学生文学賞の特別賞をいただきました。
また、他の留学生と一緒に、Gaijinと言うバンドを作り、あちこちでライブ活動ができました。 Gaijinでは、私の詩も、音楽にのせてみました。そして、現在は海、人に加えて学ぶこと、成長することに引っ張られています。 まだまだ沖縄でしか学べないことがありそうなので、ここにいます。沖縄の4年間で、性格がかわったことに気づきました。スポンジのように沖縄の教えを吸い込んでいます。
それは、お互いが謙遜し、助け合う心です。そして、平和を求めている心です。まだまだ、沖縄に引っ張られ、沖縄で学ぶことは、あるようです。