芸術学専攻

芸術や美とは何かを追求し、批評精神を養う

アドミッションポリシー

芸術学専攻は沖縄県の特色ある文化と歴史を尊重し、日本にのみとどまらず国際的な教養を備え、芸術のさまざまな領域で活躍できる人材の育成を目指します。

この目的のため、本専攻では以下の人材を求めます。

  1. 多様な芸術作品や芸術に関する現象に興味を持ち、それらについての知見や情報を進んで収集する意欲を持つ人。
  2. 芸術についての知識や思想を「言葉」によって表現し、他者と知的なコミュニケーションを交わすことに関心がある人。
  3. 現代社会における芸術のあり方を考え、その未来を展望することを目指す人。
  4. 芸術作品を積極的に鑑賞し、また制作や芸術運動への参加を通じて、具体的な経験に即した思考を行える人。

カリキュラムポリシー

芸術学専攻では、芸術に関する論文を書くことの出来る学問的な力を備えた学生の育成を主要な目的としています。研究の対象となる分野は、沖縄の文化芸術のみならず美学・芸術学・日本美術史・東洋美術史・西洋美術史と幅広く設定され、学生の個性に応じて、自分に相応しい学問領域を選択できるようになっています。

また、芸術大学の学生にふさわしい実技と理論の調和を目指すことも大切な目的のひとつです。語学の選択範囲も広く、英語・ドイツ語・フランス語・イタリア語・中国語・ラテン語・漢文などの他に、日本語の歴史的文書を読むための授業科目を受講できます。

第1年次においては実技と理論の学習が半々になるようにカリキュラムが構成されていますが、第2年次以降では、理論と歴史や語学などの学習が中心となります。第2年次における「学外研究」で多くの芸術作品に触れ、芸術と社会とのかかわりを考える機会を得ることによって、自分の目指す分野が明確になっていきます。第3年次で専門分野の研究を深め、第4年次の「卒業論文」において、学生はそれまで大学で学んだ知識と陶冶された感性を有効に用いてひとつの研究課題の下に論文を執筆することになります。

さらに、就学中に博物館学課程や教職課程の科目を受講することで、学芸員資格や教員免許状を取得することができるように配慮されています。

芸術学専攻 履修モデル

(教職課程・博物館学課程を含む)
  1年次 2年次 3年次 4年次
専門教育科目 必修科目 実技
(素描・絵画B・彫刻B・デザインC・工芸C・)
     
実技研究
(ドローイングと水彩・油彩画・インスタレーション・文章による制作と本造り)
     
基礎演習
(芸術学の研究に必要な基礎力を養成)
学外研究
(社寺・美術館見学)
  卒業論文
選択必修科目   語学演習
(古文・漢文・英語・ドイツ語・フランス語・イタリア語・ラテン語)
 
    専門演習I・II
(美学・芸術学・西洋美術史・日本美術史・東洋美術史・芸術文化論)
  特講
(美学・芸術学・西洋美術史・日本美術史・東洋美術史・比較芸術学)
選択科目   絵画演習・彫刻演習・工芸演習・デザイン演習  
専門関連科目(一般芸術学・日本美術史・東洋美術史・西洋美術史A・西洋美術史B等)
全学教育科目 全学教育科目(リテラシー科目・一般教養科目・芸術教養科目・沖縄の文化に関する科目・健康運動科目)

講義風景

卒業生の声

森 結(もり・ゆい)

2012年 芸術学専攻 卒業
2014年 大学院造形芸術研究科 比較芸術学専攻 修了

私は入学当初からイタリア美術史に興味が有り、卒業論文もルカ・シニョレッリをテーマに執筆しました。芸術学は実作ではなく研究をするところですが、これが一筋縄では行きません。

学部では卒論一筋だった私ですが、その甲斐あって、ご指導頂いた先生から大学院進学を勧められました。幸い松尾金蔵奨学生に選んでいただき、いい環境で研究することができました。卒論に没頭する中で一度は断念した博物館学課程も無事履修を終えることができました。

私の院生1年目の年には、60年ぶりというシニョレッリの大回顧展がイタリアで開かれたのですが、上述の奨学金のおかげもあってイタリアに行くことができ、多くの実作品に触れ、修士論文のテーマも新たに見つけることができました。これをもとに、2年目には学会で発表を行うこともできました。振り返ってみると、研究は1人ではできないことを実感しています。多くの方々との関わり会いの中で、出来上がった論文とは一生の財産に思えます。この財産を糧に、私はこれからも研究を続けていきたいと思っています。

本学には海外の姉妹校に留学するチャンスも豊富に用意されています。是非皆さんも芸術学専攻で学んでみてはいかがでしょうか。

大畑 光範(おおはた・みつのり)

2006年 芸術学専攻 卒業
2008年 大学院造形芸術研究科 比較芸術学専攻 修了
現在 日本放送協会(NHK)沖縄放送局に勤務

大学とは何をする所でしょうか。それはまず第一に研究をする所です。高校までは教師の話したことや教科書に書かれていることを覚えるだけで事足りました。それは学習と言います。

しかし大学からは学習ではなく研究をしなければなりません。

研究とは、ある特定の物事について詳しく調べ、深く考えて、事実や真理などを明らかにすることです。

芸術学は古今東西の芸術について研究します。芸術の歴史は長く、世界は広く、ジャンルも多岐にわたります。その中から研究対象を決めるのは簡単ではありません。有効な方法の一つは自分自身の経験から探ることです。そのためには自ら多くの芸術を見て、聴いて、触れて、感じる必要があります。それらの実体験で得た感動や疑問から研究対象を絞り込んでいくと良いでしょう。

大学の専攻で将来が決まるわけではありません。4年間だけでも自分の好きなことに没頭するのは人生にとって無駄ではないと思います。この芸術学専攻ではそれが可能です。