感性を磨き、新しい伝統文化を創造する
沖縄の自然や文化、社会との関わりを模索し、自己の将来を明確に展望できる人材の育成をめざします。
染分野では、紅型に代表される型表現を基礎とした様々な染色技法を習熟することによって現代社会に発信・展開する力を身につける教育を主眼としています。紙漉・琉球藍研究を通して素材の知識を深め、型紙研究、着物制作において造形力を高めるカリキュラムです。技術に裏打された創造性豊かな染色表現ができる人材育成を目指しています。
染分野には、着物制作専用の引染工房があり、3年次の課題で全員が着物を染めます。また、タペストリーやパネル等の大きな作品を染める工房もあります。共同の施設として、講義室、染場、外部作業場、コンピュータ室等もあり、充実した制作環境が整っています。
沖縄の碧い海と豊かな自然、色鮮やかな紅型に興味をもち、沖縄県立芸術大学に進学することを決めました。そして、入学して初めて工芸という分野に触れ、その中でも生活する上で欠かせない衣服などに必要不可欠な布を彩る「染め」に私は魅力を感じ、染分野を専攻しました。
染分野では沖縄の伝統工芸である紅型だけでなく、型絵染め・藍染め・絞り染め・臈纈・友禅(筒描き)など様々な技法を学ぶことができます。その中で着物を染める授業もあり、今まで和服に関わったことがなかった私にとってはとても興味深く、現在では着物を中心に作品制作を続けています。
沖縄に来てこの大学で6年間過ごし、いろいろな経験や出会いがありました。指導して下さった先生方や友人、たくさんの人々に感謝しています。社会に出てからも自分らしい作品を作り続けることができるよう、日々努力していこうと思います。
今、あふれ出してくる想いの全てがこの言葉につながります。
私が学生であった頃、学校に携われている今、様々な形で、常に真摯に向き合う事の大切さを教えられてきたように思います。
大学という環境で日々創造に向き合い、悩み、何かを掴み心ふるわせる…その襞に触れるたび、学生の頃に感じた感覚が蘇ってきます。 「染はおもしろい」
様々な出会いを経た今、それは確信になりつつあります。
沖縄県立芸術大学に身をおき、日々様々な事と向き合う中で掴み取ったもの、心に触れてくるもの、悩みも悩んだ分必ず答えを出し、あなたの創造の糧として下さい。
「こうありたい」というキラキラした願いが一枚の布として生まれますように。