感性を磨き、新しい伝統文化を創造する
陶芸分野では一人に一台ずつ電動轆轤が与えられます。そして様々な焼成実習が行えるように登り窯・ガス窯・電気窯を設置し、また釉薬などの化学的な実験や研究も行えるように釉薬調合室や実験機器の設備の充実を図っています。
私は地元が陶芸の産地ということもあり、幼少期から陶芸というものに触れることができました。中学生の頃に陶芸家という職業を知り高校、大学と陶芸を学ぶ為に進学しました。
沖芸では2年の前半まで他分野の基礎を学ぶ期間があり、当時は早く陶芸をしたいと思っていました。ですが、漆なら漆の、染めなら染めの、織なら織の特性と見せ場が違います。その片鱗でも知れることで、自分が陶芸で見せるべきポイントが分かるようになり、作品のクオリティが一段と上がります。私はその経験ができる場に身を置けたことに感謝しています。
私は今後も陶芸家として活躍できるように、出来るだけいろんな事を吸収していきたいと考えています。それは陶芸の関連だけでなく、彫刻、建築、デザインでも、自分が気になれば全てが対象です。その第一歩として、とても有益な経験ができる場として沖縄県立芸術大学にいた6年間という時間が、これからも必ず役に立つと確信しています。
この大学での経験を活かしてこれからも作家として精進していこうと思います。